深夜の気分は最高

すべては妄想

未成年の女の子

私はサイクリングに飽いて、多摩川の川原で地べたにけつをおろしてジュースを飲んでいた。

近くには美女と言えなくもない少女が同じように地べたに座っていた。

 

 少女は17さいぐらいであったと思う。

たまごがたの輪郭を少し隠すように真ん中で分けた髪が顔にかかり肩まで伸びていた。

 

やがて相談員らしき二人組のおとなが彼女に声をかけた。なんでも親の暴力に耐えかねて、同様の境遇にあった同級生と共に地方から電車でやって来たのだという。

 

しかし友人はこちらについて二日で「やっぱり無理」と言って帰ってしまったそうだ。

 

彼女がどれぐらいこちらにいるのかは聞き取れなかった。

相談員がどこかしかの施設に一旦保護しますと言うと、少女は「どうせ親に連絡するんでしょ」と言って立ち上がり走って逃げてしまった。

 

未成年の少女にとってほかの大人に頼るということは親元へ引き戻されることを意味しているのかもしれない。実際はそうはならないとしても、彼女にしてみればその可能性があるというだけでも、人を頼れないのだ。

 

であるのなら、同級生に帰られてしまったときの思いはどんなものだったろう。

 

私も彼女を救えない大人の一人だが、彼女のこれからが少しなりともよいものになってくれることを願いつつ実は犬の糞に座っていたケツをあげて帰路についた。